多様な変形労働時間制1

1カ月単位の場合

労使の理解のもと運用 

 1日8時間、週40時間を上限とするのが労働基準法の原則的・一般的な労働時間枠ですが、繁閑期に応じ柔軟な対応ができるよう「変形労働時間制」というものがあります。これは、繁忙期の所定労働時間を長くする代わりに、閑散期には短縮するというように、業務状況や特殊性に応じて労働時間の配分をおこなうもの。労使協議の理解のもと運用されるものです。

「変形労働時間制」の種類は四つ。「1か月単位の変形労働時間制」「1年単位の変形労働時間制」「1週間単位の非定型的変形労働時間制」「フレックスタイム制」です。今回は「1か月単位の変形労働時間制」の基本について考えます。25290601_s.jpg

「1か月単位の変形労働時間制」の1か月は歴月とは限りません。会社ごとに決められた1か月内において、1週間当たりの労働時間が平均40時間(一部の事業場は44時間)以内となるようにするもので、特定の日に8時間を超えたり、あるいは特定の週に40時間を超えても残業とならない制度です。

たとえば、週ごとに繁閑期が入れ替わる業務の場合、忙しい週の労働時間を45時間(1日9時間)とし、忙しくない週の労働時間を35時間(1日7時間)とするなどといったことが可能になります。

ただしこの場合、事前に働く時間を設定し労働者に通知する必要があります。その日その日の忙しさに合わせ自由自在に労働時間を調整できるわけではありません。たまたま週平均40時間内に収まったので「結果オーライ」ということにはならないのです。

制度導入のためには、労働日や労働時間などについて就業規則に定めるか、労使協定を締結し労働基準監督署へ届け出る必要があります。

 なお、「1か月単位の変形労働時間制」であっても、時間外労働(残業)が発生する場合があります。その算出方法などについて、ルールをよく確認し計算する必要があります。

 次週は「1年単位の変形労働時間制」について考えます。

(東愛知新聞 2023年1月4日掲載)

スポンサーサイト



コメント

非公開コメント