多様な変形労働時間制2

1年単位の場合

導入は社員代表と労使協定

 1日8時間、週40時間を上限とするのが労働基準法に定められた原則的な労働時間ですが、繁閑期に柔軟な対応ができるよう「変形労働時間制」があります。その種類は、「1カ月単位の変形労働時間制」「1年単位の変形労働時間制」「1週間単位の非定型的変形労働時間制」「フレックスタイム制」の4つ。前回は「1ケ月単位の変形労働時間制」を取り上げましたが、今回は「1年単位の変形労働時間制」について考えます。25259356_s.jpg

「1年単位」という名称がついていますが、かならずしも1年を対象期間とする必要はありません。1カ月超から1年以内の範囲で対象期間を決めることができます。

その対象期間を通じ、1週間当たりの労働時間が平均40時間以内となるよう設定することにより、特定の日に8時間を超えたり、あるいは特定の週に40時間を超えても「残業とならない制度です。

たとえば、4月1日をスタートとする1年間(365日)を対象期間とし「1年単位の変形労働時間制」を導入。4月から9月の閑散期の所定労働時間を1日7時間、10月から3月の繁忙時の所定労働時間を1日9時間と事前に設定したと仮定します。

こうすることで、繁忙期は1日9時間働いても「残業」はつきませんし、閑散期に7時間しか働いていなくても給与が減額されることはありません。

なお、制度導入のためには、社員の過半数を代表する者と労使協定を結び、労働基準監督署への届け出が必要となります。

残業時間削減の効果がある一方で、所定労働日数や連続労働日数の制限、また1週・1日の所定労働時間の制限、残業代の計算方法など、守らなければならない細かい規定もあります。ルールをしっかりと理解、確認したうえで導入することが求められます。

 次週は「1週間単位の非定型的変形労働時間制」について考えます。

(東愛知新聞 2023年1月11日掲載)

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