会社が社員を見極める側面も

試用期間の意義と役割
個人の適正判断のみならず
労使双方の敬意不可欠


今回は試用期間についてです。

スクリーンショット 2023-02-07 103539

「欠勤や遅刻をせず一生懸命働いてくれるか、また期待している能力やスキルがあるか適性を見極める期間」というのが一般的な解釈です。

「合わないなら本採用しなきゃいい」とか「期間内であればいつでも即日解雇できる」という声を聞かないわけではありません。雇用者側が上に立つ考え方です。しかし、労使関係は対等が基本。思い込みがあれば正したいものです。そのポイントを整理しました。

  • 基本的に、無期雇用が前提の社員を対象とし正社員をはじめパートタイマーやアルバイトなど呼称は問いません。
  • 法の定めはありませんが、期間は3ヶ月程度が一般的。なお、特殊な技能を必要とする業務では6ヵ月ほどのケースもありますが、長すぎると無効になる恐れがあります。
  • 試用期間中に研修が行われる場合もありますが、基本的に試用期間と研修期間は別のものです。混同しないようにしましょう。
  • ケガや病気など特別な事情が認められれば、就業規則などに則り延長も可能です。
  • 試用期間終了後、自動的に本採用する会社も見受けられますが、初めから本採用が決まっていると判断されかねません。雇用契約書に試用期間を含む場合、本契約との違いや移行方法、条件面について明記するのが望ましいです。
  • 試用期間が始まってから14日以内であれば即日解雇できますが、これを超えると30日以上前の解雇通知が必要となります。
  • 解雇には正当性や合理的な理由が求められますので十分な配慮が必要です。
  • 試用期間中も労働基準法が適用されます。残業代や休日出勤、有給などの取扱い範囲内です。社会保険も試用期間を理由に非加入にはできません。

ともすれば、「会社が社員の特性や適性を見極める期間」と思われがちですが、ひるがえって「社員が会社を見極める期間」でもあることを覚えておきたいものです。

労使双方が相手に敬意をもち、働く職場をともに良くしていく会社でありたいものです。

(東愛知新聞 2022年10月12日掲載)

スポンサーサイト



コメント

非公開コメント