高まる給与水準の引き上げ

業績upと賃金増
同時に進むこと必要
定期昇給とベースアップ

 物価上昇に見合う賃上げが焦点だった今年の春闘は、大手企業を中心に早期決着が相次ぎました。
 ニュースなどでは、「定期昇給」とか「ベア」という言葉が用いられますが、ふたつの言葉の意味や違いを確認しておきましょう。23298339_m (1)
 ◆「定期昇給」…文字通り、会社の規定によって定期的に給料が上がること。昇給のタイミングは会社によってさまざまです。年齢や社歴・成果に応じるのが一般的で、社歴1年ごとに基本給が1千円アップするケースなどが該当します。ただし、あくまでも昇給の機会が「ある」という意味。完全に約束されているわけではありません。会社の業績が上がっている状況下で、与えられた仕事を着実に遂行していれば給与が定期的に上がる反面、仕事の成果が反映されるまでのタイムラグがあり、「実績=給与上昇」と考える向きには不満のタネとなることもあります。
 ◆「ベースアップ」…報道では「ベア」と表現されますが、簡単にいうと「基本給(ベース)の上方修正(アップ)」を指します。いわば賃金テーブルの書き換えです。このベースアップは、年齢や勤続年数に関係なく全社員の給与水準そのものを一斉に引き上げる性質のもの。労使が「基本給1%増」で合意すると、全員の基本給がもれなく1%上がります。ちなみに、自動車総連は先週、2023年春闘のベア平均額が5,274円であると発表しました。
 この「ベア」と「定期昇給」の合計が昇給額です。今月17日の「連合」の発表によれば、「定期昇給」と「ベア」を合わせた賃上げ率は全体平均で3.80%。前年の2.14%を大きく上回りました。
 こうした背景には急激に進んでいる物価上昇があり、また日本の給与水準に対する問題意識が存在しています。産業界では、業績アップと給与増の両輪が同時に進むことが必要という認識が急速に高まっているのです。

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