欠かせない問題自体の認知

ハランスメントを考える①

 今回はハラスメントについてです。そもそも「嫌がらせ」「悩みのタネ」を意味するharassmentを語源とするあるまじき行為について問題が提起されたのは平成に入ってから。1989年(平成元年)の「新語・流行語大賞」で「セクシャルハラスメント」が新語部門金賞となり広く認知されるようになりました(ちなみに、この年は「オバタリアン」が流行語大賞でした)。また、「パワーハラスメント」が提起されたのは2001年。厚生労働省では当初、「職場のいじめ・嫌がらせ問題」と名付けており2011年からワーキンググループを立ち上げ、問題の認知・予防・解決に向けた活動をスタートさせています。25934438_m.jpg
 「人の嫌がること、尊厳を傷つけることをしてはいけない」のは昔も今も変わりませんが、とりわけ職場で発生しやすいものだけでも17種類に及ぶといわれており、「セクハラ」「パワハラ」「マタハラ」の3つは法律によって企業の対応が定められています。
 20年6月には改正労働施策総合推進法が施行され、パワハラ防止に関する企業の取り組みが義務化されました。そのパワハラとはいかなるものか…。厚生労働省が定める6類型は次のとおりです。
① 精神的な攻撃(同僚の目の前で叱責する、他の社員も宛先に含めメールで罵倒する、必要以上に長時間繰り返し執拗に叱る)
② 身体的な攻撃(殴る、蹴る、丸めたポスターで頭を叩く)
③ 過大な要求(新人に仕事のやり方を教えず業務を押し付ける)
④ 過小な要求(本来の役職に見合った仕事を与えない、指示・確認をせず放置する)
⑤ 人間関係からの切り離し(一人だけ別室に移される、職場で無視する)
⑥ 個の侵害(交際相手について執拗に問う、家族友人の悪口を言う)
 こうした行為を防ぐため、厚生労働省では事業主が講ずべき措置として「企業方針の明確化」や「研修の実施」「相談窓口の設置」「社内への周知や啓発」をおこなうよう指導しています。次週はそうした対策について考えます。

(東愛知新聞 2023年5月10日掲載)

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