「健康診断」5種類の実施義務

結果を保管、安全に配慮

 今週は「健康診断」について考えます。
 労働安全衛生法では、会社は健康診断を実施し、就労者はこれを受けなければならないと定めがあり、5種類の実施義務が課せられています。25892203_m.jpg
●雇用開始時の健康診断…常時使用する従業員(契約期間が無期もしくは1年以上で、正従業員の4分の3以上の労働時間)の入社時に実施する義務。
●定期健康診断…特定業務従事者を除くすべての常時使用する従業員が対象。年1回以上の実施義務。
●特定業務従事者の健康診断…以下の業務などに携わる従業員を「特定業務従事者」とし、配置の際に実施するとともに6ケ月以内ごとに1回実施する義務。
 ・ラジウム放射線やエックス線などの有害放射線にさらされる業務
 ・さく岩機などを使用するため、身体に激しい振動が加わる業務
 ・ボイラーの製造など、強烈な騒音が発生する場所で行う業務
 ・水銀やヒ素など有害な物質を取り扱う業務
 ・深夜業を含む業務
●海外派遣従業員の健康診断…6ヶ月以上海外派遣する従業員が対象。海外に派遣する際と、帰国し国内業務に配置される際に実施する義務。
●給食従業員の検便…事業場の食堂や炊事場で給食業務に従事する従業員が対象。雇入時や該当する業務に配置替えになった際に実施する義務。(具体的には飲食店・食品工場・保育園・学校給食センターなどが該当)
 なお、会社には健康診断結果を「保管する義務」があり、従業員の健康を把握することにより配置転換や業務負荷の軽減を適切に行い安全に配慮しなければなりません。つまり個人のプライバシーよりも従業員の安全が優先されるのです。
 さらに、経済産業省では近年、従業員の健康管理を経営戦略の一端と捉える「健康経営」を推進するなど健康問題の重要性が説かれています。
 個々の健康が社会の財産につながることをふまえ、個人情報を毀損することのないよう留意しながら健康促進を図っていきたいものです。

(東愛知新聞 2023年6月21日掲載)

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