労使の理解や納得が肝心

自己都合と期間満了

退職について①

 会者定離(えしゃじょうり)とは離別の運命のたとえ。古くは、転勤や退職などのあいさつで使われてきました。入社すれば必ずいつかは訪れる「退職」について考えます。
 一般的に、退職には「自己都合退職」「期間満了による退職」「定年退職」「解雇」がありますが、それぞれのポイントを整理します。20230705.jpg
【自己都合退職】
 従業員の一方的な意思表示による労働契約の解約のこと。民法では退職を申し入れてから2週間を経過すれば可能とされています。むろん、お互いが同意していれば即日でも可能です。なお、就業規則などに定めがある場合で、常識的な範囲(1カ月位が相当)であれば、法律優先の原則を超え就業規則が有効となることもあります。お互いの都合や意思を総合した判断が大切です。
 ところで、退職の意思表示は辞表提出が一般的(口頭でも可)ですが、以下の2つのケースが考えられます。
◇一方的な退職の意思表示
 会社側が意思を受け取った段階で確定するもの。会社側の承諾なしに効力が生じます。その場合、会社の同意なく撤回はできません。(「退職届」「やめます!発言」などが相当)
◇退職の申し込み
 会社の承諾をもって効力が生じ、会社が承認する前であれば自由に撤回が可能。(「退職願」が一般的)
【期間満了による退職】
 有期の契約期間満了による退職のこと。
◇3回以上更新されている有期労働契約や、1年を超えて継続して雇用されている有期労働契約(あらかじめ当該契約を更新しない旨明示されているものを除く)を更新しない場合は、少なくとも契約の期間が満了する日の30日前までに、更新しない意向を本人に予告しなければなりません。
◇契約期間中に解約する場合は、相手方の合意が必要。一方的な解約はできません。
 いずれにしても、労使双方の理解や納得がはかられるようにすることが肝心です。
次週は、「定年退職」「解雇」について考えます。

東愛知新聞 2023年7月5日掲載

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