65歳まで保証される雇用

高年齢者雇用安定法

退職について②

 先週に続き「退職」について考えます。今回は「定年退職」です。
 高年齢者雇用安定法では「定年は60歳以上」とされていますが、経過措置が適用される一部の事業所を除き「65歳までは雇用を保証」しなければならないとされています。一般的によくあるケースとしては60歳前に役職定年となり、60歳を迎えた段階で定年退職し退職金を清算、以降希望する場合は1年ごとの嘱託契約を65歳まで継続するというものです。なお、希望退職者や解雇に該当する者は除かれます。20230713_3.jpg
 これは、厚生年金の支給開始年齢が65歳であることと関係しており、少子化社会の現実をふまえ、国では65歳定年、70歳までの継続雇用の長期方針を打ち出しています。
 そこで、継続雇用について整理してみました。
◇就労形態…退職前と同様の場合もあれば、勤務日数や勤務時間を減らす場合(例:週4日勤務、1日6時間勤務など)もあり、労使の話し合いにより形態は様々です。
◇給与…役職退任などにより減少する場合もあれば、業務内容と責任が変わらないため定年前と同額という場合もあります。
◇注意点…労働契約法では、1年契約の有期雇用を5年を超えて結んだ場合、希望すれば無期雇用に転換できるとされているため、「無期転換申込権」が発生する可能性があります。そこで厚生労働省では、再雇用された労働者について、適切な雇用管理に関する計画の作成や都道府県労働局長の認定などを前提に無期転換しなくてもよいという特例を設けています。
 なお、継続雇用の義務化は働く権利の保証であり、待遇までも保証するものではありません。労働条件の引き下げが不合理(同一労働同一賃金にも注意が必要)でなければ、賃金を下げたり、働く時間を短くするなどの条件変更は可能です。新しい労働条件に応じるかどうかは社員側の判断事項となりますので、相互の確認や話し合いが大切となります。
 次週は、「解雇」について考えます。

東愛知新聞 2023年7月12日掲載

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