相談などで自主的な和解を

個別労働紛争解決制度

労使紛争について②

 労働紛争には「集団的労働紛争(会社と労働組合との団体交渉上の争い)」と「個別労働紛争(会社と労働者個々人との問題や争い)」の2種類がありますが、ともすれば長期化しやすいのが「個別労働紛争」。裁判で解決するのも方法のひとつですが、費用のかからない「個別労働紛争解決制度」を利用することもできます。ゆうカフェ47
 この制度は、個々の従業員と事業主との間で起きた個別労働紛争に関し、法に則り自主的な解決が図られることを目的としたもので、「労働相談」「都道府県労働局長による助言・指導」「紛争調整委員会によるあっ旋」の3つから成り立っています。
① 労働相談
 個別労働紛争の主たる要因である法律や判例についての知識不足を補うため、各都道府県労働局や労働基準監督署等に設けられている総合労働相談コーナーで相談することが可能。なお、相談は労使とも個別にできます。
② 都道府県労働局長による助言・指導
 都道府県労働局では相談から一歩踏み込んで、紛争解決に必要な助言と指導を行っています。当事者に対して問題点を指摘、解決の方向性を示すことにより当事者による自主的な解決を促す仕組みです。ただし、強制力を持たない点はふまえておきたいものです。
③ 紛争調整委員会によるあっ旋
 対立が深刻化した場合、労働問題の専門家で公平・中立的な第三者である「各都道府県労働局に設置された紛争調整委員会のあっ旋委員」が介在し、当事者間の話し合いを促進するとともに解決の道筋が提示される制度。あくまでも自主的な解決を前提とするため受け入れは任意ですが、受け入れた時点で「和解」として取り扱われ、以降同じことで争うことはできません。
 以上が「個別労働紛争解決制度」の概要ですが、そのほか裁判所に訴え調停や判決に依ったり、労働審判制度を利用する方法などがあります。次週はその労働審判制度について考えます。

東愛知新聞 2023年9月6日掲載

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