「療養の給付」を受ける

健康保険 
保険医療機関で受診
業務災害などは適用外

  病院で診察治療を受ける際、保険証を提示するのが一般的ですが、これは現物給付を受けるための手続き。法律用語で「療養の給付」といいます。今週は健康保険で最も利用されているこの「療養の給付」について考えます。 
 たとえば、診察治療費が10,000円のケースでは、3割負担の場合の本人負担は3,000円。通常、病院窓口で支払いを済ませます。一方、残りの7,000円は、病院が直接保険者(協会けんぽなど)に請求し、後日精算することになります。
  被保険者、つまり病院に行った者からすれば、3,000円で10,000円分の療養行為を受けられることとなります。言い換えれば、7,000円分の療養行為を「現物」として授かったことになるのです。これを「現物給付」といい、法律的には「療養の給付」と定義されています。
  この制度がないと、被保険者は病院で一旦立て替え払いをおこなうことになるため、日本の現行制度は手続きの煩雑さもなく優れていると評価されています。以下に、その給付範囲を整理しました。
① 診察…診断を受けるための各種の行為 
② 薬剤または治療材料の支給…投薬・注射・消耗品的な治療材料など 
③ 処置・手術その他の治療…そのほかの治療とは、理学的療法・マッサージなど
④ 在宅療養する上での管理、その療養のための世話、その他の看護…寝たきりの状態にある人などに対する訪問診療・訪問看護 
⑤ 病院・診療所への入院、その療養のための世話、その他の看護…入院中の看護の支給は入院診療に含まれる 
 「療養の給付」を受けるためには、保険医療機関(厚生労働大臣の指定を受けた保険証が使える病院・診療所・薬局)で受診する必要があります。日本では多くが保険医療機関に指定されており、保険証の提示によって適用されることがほとんどです。 
 なお、業務災害や通勤災害による病気やケガの治療、美容整形、一般的な健康診断、正常な妊娠、出産などは除かれますので把握しておきたいものです。 
26572500_m.jpg外来の診察、薬の処方などで「療養の給付」を受けている
 東愛知新聞 2023年11月8日掲載
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