健康保険の高額療養費

所得が低い人ほど手厚い制度
申請による負担軽減

 日常的な通院では保険証の提示により少ない負担で医療を受けられますが、手術や長期入院となればそうも言ってられません。たとえ自己負担割合が小さくとも絶対的な金額が家計を圧迫するものです。
 このようなケースに備え、健康保険では家計の負担を軽減できるよう一定の金額(自己負担限度額)を超えた場合、後日の申請に基づきその部分が払い戻される「高額療養費制度」を設けています。自己負担限度額は所得や年齢によって決まるもので、所得が低い人ほど手厚くなっています。
 対象となるのは、被保険者や被扶養者が「同じ月内」に「同じ病院など」で支払った医療費(差額ベッド代・食事療養費・光熱費を除く)。「同じ月内」とは暦月のことで、かかった日にちではありません。
 また、「同じ病院など」といっても、同一病院の複数の診療科にかかっていれば別扱いとなります。さらに、ひとつの病気で半月通院したのち半月入院したようなケースでは、通院と入院は区分けされますので注意が必要です。
 計画的に病気になったりケガをする人はありません。つまり事態急変は突然やってきて家計を圧迫するものです。そこで、「限度額適用認定証」を交付してもらい医療機関の窓口に提示することで支払額が自己負担限度額までにできる制度もあります。
 ほかにも以下のような特例も設けられています。
・負担限度額に達しなくても世帯費用を合算することで給付対象となるケース
・2つ以上の医療機関でかかった費用を合算することで給付対象となるケース
・同一世帯で1年間に3回以上高額療養費の支給を受けている場合、4回目から自己負担限度額が軽減されるケース
・特定疾患患者(人工透析患者・血友病患者・エイズ患者など)の自己負担限度は別に定められていること
 いずれも「申請」が必須。制度をよく知り面倒くさがらずに適正な給付を受けられるよう対処したいものです。20231128.png

東愛知新聞 2023年11月22日掲載

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