埋葬料と埋葬費の違い

協会けんぽ一律5万円
健康保険の死亡時給付

 健康保険には「埋葬料」「埋葬費」「家族埋葬料」の給付が備わっています。これは、業務外の事由により亡くなった場合の制度です。いずれも言葉が似通っているため混乱しがちですが、大きく次のように定義されます。
▷埋葬料
 被保険者により生計を維持されていた人で、埋葬を行う人に対して支給されます。
▷埋葬費
 埋葬料を受けられる人がいない場合に、実際に埋葬を行った人へ支給されます。
▷家族埋葬料
 被扶養者が死亡したに支給されます。
 以下にその詳細をまとめました。

☆ ☆ ☆ ☆ ☆
 「埋葬料」における「生計を維持されていた人」とは、被保険者によって生計の全部又は一部を維持されている人のことをいい、民法上の親族・遺族であることや、被保険者が世帯主であるか、同一世帯であるかは問われません。健康保険の被扶養者である必要もありません。また、「埋葬を行う人」とは、被扶養者である必要はなく常識的に考えて埋葬を行うべき人のことを指します。

 支給額は協会けんぽの場合、標準報酬月額に関わりなく一律5万円です。なお、埋葬料請求時に健康保険被保険者資格喪失届(資格喪失日は死亡日の翌日)も一緒に提出しますが、被扶養者分も含めて健康保険証を返還することで被扶養者の権利も消滅します。以降、健康保険からの給付が受けられなくなります。

 「埋葬費」は、身寄りのない一人暮らしの被保険者が亡くなったときなど、被保険者と生計維持関係にあり埋葬料を受ける者がいない場合などが該当します。被保険者と離れて暮らしている被保険者の子、父母、兄弟姉妹や、友人、会社の同僚、町内会の代表などが埋葬を行った場合もこれにあたります。支給額は埋葬料の金額の範囲内で、埋葬に要した実費相当。具体的には、霊柩車代、霊前供物代、僧侶謝礼、火葬料などです。

 「家族埋葬料」の支給額は協会けんぽの場合、一律5万円です。なお、死産児は被保険者に該当しないため支給対象にはなりません。20231228.jpg

 概要は以上ですが、資格喪失後も一定の条件下にある場合は「埋葬料・埋葬費」が受けられるケースもありますので、留意したいものです。

東愛知新聞 2023年12月27日掲載
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